憩いの家とは

家庭で暮らせない子どもたちを支援するホームです。

青少年と共に歩む会では、3軒の自立援助ホーム「三宿 憩いの家」「経堂 憩いの家」「祖師谷 憩いの家」を運営しています。そして、2018年からはファミリーホーム「松原 憩いの家」が加わりました。
『憩いの家』は、児童福祉法が示す目標に向けた幅広い活動を行っています。
以下、このページでは、自立援助ホーム『憩いの家』について、毎日の生活やルールなどについてご紹介します。家庭で暮らせない子どもたちの生活と成長を支援する ホームです。「自立援助ホーム」「ファミリーホーム」の概要について以下をご覧ください。

自立援助ホームとは
ファミリーホームとは

憩いの家はこんなところです

憩いの家は東京都世田谷区内にあります。4軒とも住宅街の一角にある一軒家です。それぞれの家には子どもが6人と大人が共に暮らしています。
共に生活をつくり、分かり合える人数として、また一人立ちした子どもたちへの対応を可能にするため、少人数での生活が大事と考えて、あえてこういった形にしています。
今までに500人を超える子どもたちと関わってきました。子どもたちとの関係は退居後も続きます。むしろ出てからが本番。OB、OGとの関わりも多いのです。

自立援助ホーム憩いの家には3つの約束があります

1、働くこと

自立するために一番必要なことです。一人暮らしを始めるために貯金をします。退居後に自分が一人暮らしを維持していくためには、毎月どのくらいのお金を稼ぐ必要があるかを考え、その額を目安に働けるようにすることが目標です。

2、生活費3万円を納めること

子どもも大人もみんなで生活費を出し合って生活しています。

3、門限23時

共同生活は周りへの気遣いが必要です。自分のことだけでなく、他の人に迷惑をかけないようにするのは、アパートに出てからも最低限のマナーです。明日の生活に備えて自分の為にも夜はゆっくり休みます。

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憩いの家が大切にしていること

1、暮らしを共にすること

「憩いの家」は子どもの生活の場所です。だからおとなにとっても「職場」ではなく、「暮らしの場」でありたいと考えています。仕事から帰ってきてくつろいでいる時、何気ない会話の時、みんなで食卓を囲む時、どれも共に暮らしているからこそ生まれる、子どもたちとのとても大切な時間です。

2、子どもの意思決定を尊重すること

「憩いの家」での生活は、大人の都合で振り回されてきたそれまでの生活とは違い、自分の人生を自分で選び、自分で責任を取るということ。今まで選択権が無かったどころか感情を抑えて生きてきた子どもたちにとっては戸惑うことも多々あります。そんな時は一緒に考えます。失敗や挫折はつき物、反省と次なる自己決定さえ怠らなければそれは成長の階段です。「憩いの家」は、自分のことを考える練習をする場所、立ち上がる練習をする場所です。

3、こちらから関わりを切らないこと

本当のスタートラインは「憩いの家」を退居する時です。何もかもが初めての経験だから、知らないことも一人では難しいこともたくさんあります。制度や役所の手続きがわからない、愚痴を言いたい、一人暮らしがさみしいなどなど・・・。一人で頑張ってみたけど、どうにもならない時は、いつでも相談に乗ります。20歳を過ぎても、退居して何年経っても変わりません。「憩いの家」での生活は、退居してからも繋がるための土台作りです。

子どもたちはどこから来るの?

児童相談所・家庭裁判所・福祉事務所・女性相談所・弁護士などを経て入居相談が来ます。

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子どもたちはこんな仕事をしています

飲食店のホール・キッチン、コンビニエンスストア・スーパー店員、工場作業員、清掃作業員、建設作業員など

近年とくに「年齢・学歴・資格」が応募条件に組み込まれている求人が増加し、15~16歳の子どもたちの就労はますます厳しくなっています。また、フルタイムで働けるとも限らず、複数の仕事をかけ持ちせざるをえない子どももいます。

東京都の最低時給は1,072円。1日8時間週5日働いても、平均給料は16万円前後。一人暮らしをするにはギリギリの額です。さらに時給制の場合、忙しい時間だけ都合よく使われ、昼夜3時間ずつの断続勤務であったり、日給制の場合は、天気に左右されたりしてかなり不安定な収入となります。突然の怪我や病気に備える余裕はなく、休みを取って旅行に行くのも簡単ではありません。

現実は厳しいですが、理解ある雇用主さんに出会ったり、子ども自身が我慢を覚えたり、試行錯誤しながらも、成長していきます。