自立援助ホームとは

家庭で暮らせない子どもの自立へのステップを援助しています。

さまざまな理由により家庭で生活できない子どもたちが、働きながら「家庭に近い環境」のなかで暮らすことのできる場所です。

「働いて自立しよう」とする意志のある子どもたちを対象に、「ひとりで暮らすための基本」を身につけてもらうことを目標としています。

ホームに入居できるのは原則15歳(中卒業後)~20歳くらいまで。運営スタッフや同居する子供たちと家族のように暮らしながら、職場やホームで人間関係を学び、働くことやお金の大切さ、正しい使い方などを学習します。

昼はそれぞれの仕事に通い、夜はその日あった出来事を話したり、テレビを見ながらくつろいだり、自分の部屋で本を読むなど…、思い思いの時間を過ごします。仕事をしながら定時制高校などに通っている子どももいます。

 

3つの援助をしています。

1つは、住む場所と家庭の食事の提供によって、安心して暮らせる空間をつくり、自分が存在することの価値を肯定する働きかけをすることです。

次は、学歴や資格などを持たない子どもたちの就職支援です。履歴書の書き方や住居(ホーム)の説明、面接時の対応、保証人としての機能など、いくつかの課題をクリアするための援助をしています。

そして、もうひとつは、自立してからの支援です。ひとり暮らしをするために必要な知識や常識などの助言をはじめ、仕事や恋愛、結婚、子育ての相談に至るまで、子どもたちの生涯のサポートを目指しています。

 

家庭に恵まれない子どもたちを取り巻く環境は、厳しさを増しています。

親からの経済的・精神的な援助を受けられない子供たちには、数多くの壁が立ちはだかります。「失敗も休むことも許されない緊張の毎日」「何かしようとすると未成年であるがために必ず求められる保証人問題」「高校卒業資格のない若者に対する雇用環境の劣悪さ」などからは、 社会や自身に対するあきらめが生まれます。

遊び盛りの年齢に自立を余儀なくされ、生きるためには働き続けなければならない子どもたちは、想像される以上の重い荷物を抱えることになります。

 

全国に広がる自立援助ホーム

ボランティア活動から始まった「子どもたちに居場所を与える活動」は、先人たちの努力によって徐々に必要性が認められ、制度が整備されるとともに、活動は全国に広がっています。2014年10月現在、全国の自立援助ホームは107軒になりました。 

国はさらに、2015年までに300ホーム、また各都道府県に1か所以上の自立援助ホームを設置する目標を立てています。国や自治体などからの補助金も年々増加していますが、ホームの運営費のやりくりにはまだまだ十分ではありません。地域によって支給額に違いがあります。

また、自立援助ホームは国や自治体が運営する社会福祉施設とは異なり、子どもとのやりとりに各ホームの独自性や裁量を残すことが大切であることから、「第2種社会福祉事業」に属しています。